PH9.0

20代の男の日々の雑記です。

男の部屋

男は3年間、彼の地下室に篭り続けた。必要な時しか地上にはてず、その時間もほんの僅かであった。男はこの地下で実にイキイキと生きていた。さまざまな動植物を育て、本を読み、トレーニングをし、充実な生活を送っていた。特に、動植物は彼の部屋に生命感を与え、雰囲気をよくした。彼は虫籠に丁寧に土を敷き、雑草や苔、観葉植物を植えていた。それらを棚に並べて、紫外線ライトを照射していた。その光景はあたかも研究室のようであった。彼は、毎日短くない時間、その棚の前に立ち、土いじりを楽しんでいた。