PH9.0

20代の男の日々の雑記です。

引き算の美

知識でも物でも多ければ多いほどいいと思っていた時期があった。しかし、最近では少なければ少ないほど粋だ思うようになった。もちろん少なすぎて生活に支障が出ているようであれば粋ではない。生活に困らない程度に最小限度の物を持っている生き方がかっこいいのだ。知識に関しては多くても問題はないが、頭の中で整理されて、情報が有機的につながり、自説を述べられる程度に整えられている状態が好ましいと思う。かつて、小林秀雄古代ギリシャには紙がなく、哲学者は文を暗記し、後世に伝えていたと書いていたが、とても理想的だと思う。後世に伝えるためには頭の中で情報が整理されていることが必要であり、それらの情報が天才的な論理で結びついて、偉大な説が生まれるのだ。本がないというミニマリズム的状況が哲学的イノベーションにつながったと言えそうだ(飛躍しすぎかな?)